毒と薬

拙論『「ヤンキー系」が介護を救う』が大学入試問題に!

昨年10月に朝日新聞全国版「わたしの視点」欄に掲載された『「ヤンキー系」が介護を救う』が、吉備国際大学2010年度前期入学試験の国語問題として採用されました。

「将来が見えないことへの不安を解消する方法」や「少子化対策にも貢献してくれるにちがいない」と筆者が考える理由を答える問題など、当の筆者にも答えられい難問です。また、文章はパソコンで書いているため、「アイサツ」とか「カンパ」とか、わたしも漢字で書けませんでした。

感心したのは、介護職のパブリック・イメージで筆者が指摘する3点のうち、「低賃金」「将来性なし」のほか、空欄になにが入るか答えなさいという設問です。答えは「重労働」で、問題自体はむずかしくないのですが、表面的な知識よりも現状認識の深さが試されるいい問題だと思いました。

吉備国際大学を、インターネットで調べてみると、岡山県にあって、社会学部、保健科学部、社会福祉学部、国際環境経営学部、心理学部、文化財部の6学部、学生数は約2500人とありました。

看護師、理学療法士、作業療法士、社会福祉士、臨床心理士などの養成にも力を入れているようで、将来の医療・福祉分野を支えていくであろう若者たちにむけて、わたしの歯に衣着せぬ現場の本音を投げかけられた問題作成者のかたの英断に敬意を表します。

入試問題は、かつてわたしも世話になった教学社の「傾向と対策」シリーズ、いわゆる「赤本」の2011年版『吉備国際大学』の「一般前期〈3教科型〉」で見ることができます。

ph_kibikokusai

2010.09.21 | 介護社会論